環境・社会課題解決と銀行の関わりって何?サステナブルファイナンスの取り組み

本記事は、SBI新生銀行からのお知らせです。

近年、SDGsをはじめとする環境・社会課題を解決しようとする取り組みが活発になっています。
多くの企業が社会的責任のもと環境・社会課題解決に取り組んでいますが、銀行も例外ではありません。
ですが、銀行と環境・社会課題解決は「一見何をしているかわかりづらい」「生活の中でかかわるようなことはなさそう」というイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。
実際には銀行が取り組んでいる環境・社会課題解決に活用されているお金は、私たちが預けている「預金」です。
本記事では、銀行の環境・社会課題解決への取り組み方や「みなさんと一緒に」環境・社会課題解決を目指すSBI新生銀行の取り組みをご紹介します。

銀行の取り組み「サステナブルファイナンス」

銀行を含む金融業界においては、サステナブルファイナンスと呼ばれる取り組みが推進されています。
サステナブルファイナンスとは「新たな産業・社会構造への転換を促し、持続可能な社会を実現するための金融」のことを指しています。具体的には、投資先の環境・社会・ガバナンスを考慮した取り組みを評価したうえで投資対象を選別するESG投資をはじめ、サステナブルな事業に向けた投融資などが挙げられます。簡単に言うと、お金の行く先の事業がサステナブルであるものがサステナブルファイナンスです。

なぜサステナブルファイナンスが推進されているの?

環境・社会課題解決の目標として国連が定めているSDGsの達成には資金が必要です。国連によるとSDGsの全17目標を2030年までに達成するためには、途上国だけでも年間3.9兆ドルの資金が必要になる※といわれています。
※経済産業省 通商白書2020より

目標達成に向けて銀行ができることは何でしょうか。
銀行をはじめとする金融機関の役割は、「資金」を必要なところに「融通」することです。
昨今、企業は、寄付やボランティア活動といったこれまでの社会貢献の領域を超え、事業を通じた環境・社会課題の解決を求められていることを鑑みると、金融機関は、持続可能な環境・社会の実現に向けた資金循環を促進するという役割を果たしていくことが期待されていると考えています。
だからこそ、サステナブルファイナンスが推進されているのです。
日本においては、金融庁が2020年12月にサステナブルファイナンスを「持続可能な経済社会システムを支えるインフラ」として位置づけ、各金融機関と一緒に施策の推進を行っています。

サステナビリティ預金はみなさんと一緒に環境・社会課題解決に取り組む預金です

SBI新生銀行は、サステナブルファイナンスの事業として2023年5月10日(水)に「サステナビリティ預金」を開始しました。
本預金は、お客さまからお預かりしたご資金を所定の条件を満たした対象のプロジェクトに融資することを約束する円定期預金です。融資されるプロジェクトが決まっている以外に、通常の円定期預金と同様に、満期時にお預け入れ金額に応じた利息を受け取ることができます。また、年に1回以上、第三者評価機関によって評価されたプロジェクトの成果報告を提供いたします。

対象のプロジェクトってどんなもの?

サステナビリティ預金の対象のプロジェクトは2つあります。それぞれ「グリーンプロジェクト」と「ソーシャルプロジェクト」と名付けられていて、持続可能な社会に向けて環境・社会課題解決につながる事業への融資です。

「グリーンプロジェクト」は環境課題解決のためのプロジェクトであり、その一例として再生可能エネルギーの一つである風力エネルギーを利用した東北地方の風力発電所の建設プロジェクトがあります。本プロジェクトにおいては、SDGsの「目標7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに」と「目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することができます。
対象事業においては、再生可能エネルギーである風力の導入により、年間25,550MWhの電力を発電することが見込まれます。
東京都環境局が公表している「平成26年度 東京都家庭のエネルギー消費動向実態調査 報告書」によると、4人で暮らす集合住宅の1世帯あたりの平均年間電力消費量はおよそ3,792kWhであり、概算で約6,700世帯分の電力を発電できます。風力発電は自然の力を利用するため、化石燃料を使用した発電であれば発生したであろう年間13,362トンのCO2排出量を削減すると試算されています。

「ソーシャルプロジェクト」は社会課題解決のためのプロジェクトであり、その一例として、関西地区の新病院の建設プロジェクトがあります。
医療施設においては、現在全国的に老朽化に伴って建て替えや移転が必要になっています。平成29年度に厚生労働省医政局が公表した調査研究によると、老朽化による経営への影響について甚大な影響があると答えた医療施設は全体の23.3%に上り、大きな影響があると答えた施設を含めると69.4%を占めています。こうした現状において、必要な医療を必要な時に必要な人に提供し続けるためには老朽化した施設の建て替えが急務です。
SBI新生銀行では2010年にヘルスケアファイナンス部を創設し、医療施設の建て替えや医療体制の構築を継続的に支援しています。
上記のような2つのプロジェクトなどを通じてみなさまと一緒に環境・社会課題解決を目指すことが、サステナビリティ預金の目的です。

対象のプロジェクトは信頼できるものなの?

SBI新生銀行は、「サステナビリティファイナンス・フレームワーク」と呼ばれる枠組みを独自に策定しています。
本フレームワークは、第三者評価機関である株式会社日本格付研究所(以下、JCR)より「JCRサステナビリティファイナンス・フレームワーク評価」の最上位評価である「SU1(F)」の評価を取得しています。フレームワークの一部には、資金使途として『再生可能エネルギー・省エネ設備・グリーンビルディング・サーキュラーエコノミーに貢献する事業等において、「明確な環境改善効果が認められるプロジェクト」か、医療施設・高齢者向けサービス施設・保育施設・災害対応資金等の「社会的インパクトの実現に繋がるプロジェクト」のいずれかに該当する必要があります』という厳格な条件が定められています。
サステナビリティ預金の融資対象となるプロジェクトはいずれもこの「サステナビリティファイナンス・フレームワーク」に適格なプロジェクトとして認められています。
SBI新生銀行はサステナビリティファイナンス・フレームワークに適格なプロジェクトへの融資を2020年度から継続的に実施しており、お客さまには持続可能な環境・社会の維持・発展に貢献できる預金として、安心してお預けいただけます。

金利やお預け入れ期間などの条件は?

ご資金の運用先がサステナビリティに資するプロジェクトに限定されていることはご理解いただけたところで、やはり金利や期間が気になりますよね。
サステナビリティ預金は、インターネット専用の2年ものの円定期預金です。お預け入れ金額は1口30万円以上(1円単位)で、金利は年0.10%(税引後年0.0796%)です。
300万円お預け入れの場合の満期時受取利息(税引後)は約4,780円となります。

【利息計算例】[300万円お預け入れの場合]300万円×金利年0.10%(税引前)×2年=6,000円 6,000円×15.315%(国税)=918円 6,000円×5%(地方税)=300円 6,000円-918円-300円=4,782円

申し込み期間や方法は?

2023年5月10日(水)から募集を開始しています。募集金額は100億円、募集期間は最長6ヵ月を予定していますが、募集金額に達し次第、受付終了予定です。
SBI新生銀行の口座をお持ちの方は、インターネットバンキング「パワーダイレクト」から設定可能です。
本預金の対象は「パワーダイレクト円定期預金(インターネット専用)」の「2年もの」のみが対象となりますので、ご注意ください。
詳しい設定方法はサステナビリティ預金ページをご確認ください。店頭およびSBI新生銀行ウェブサイトに商品説明書をご用意しておりますので、あわせて必ずご確認ください。

※金利は2023年5月10日現在。金利は変更となる場合があります。
※満期時、本預金は自動解約となり、利息を一括でお受け取りすることができます。満期日以降は円普通預金店頭表示金利が適用されます。
※中途解約された場合は、当行所定の中途解約利率が適用されますが、当初預入元本を下回ることはありません。
※本預金は、元本保証・預金保険対象です。お客さまが当行にお預け入れの定額保護預金と合算して、元本1,000万円までとその利息のみが保護されます。
※利息計算例は、元本に税引前金利と年数を乗じた税引前利息から、税引前利息に国税および地方税を乗じたものを差し引いた単純計算であり、利息の計算日数等の要因により、実際の受取利息額は異なります。

SBI新生銀行の口座をお持ちでないお客さまは、口座開設をしていただくことでご利用可能となる商品ですので、是非口座開設をご検討ください。
※口座開設は1週間程度お時間がかかる場合があります。ご了承ください。

 
  • 本稿は、執筆者が本人の責任において制作し内容・感想等を記載したものであり、SBI新生銀行が特定の金融商品の売買や記事の中で掲載されている物品、店舗等を勧誘・推奨するものではありません。
  • 本資料は情報提供を目的としたものであり、SBI新生銀行の投資方針や相場説等を示唆するものではありません。
  • 金融商品取引を検討される場合には、別途当該金融商品の資料を良くお読みいただき、充分にご理解されたうえで、お客さまご自身の責任と判断でなさるようお願いいたします。
  • 上記資料は執筆者が各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性をSBI新生銀行が保証するものではありません。

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