夏期講習の値段が知りたい!小学生・中学生・高校生の相場を紹介

塾には通常の授業のほかに、春・夏・冬の季節講習があります。子供に季節講習を受けさせるためには、数万円以上かかる受講料を用意しなければいけません。特に夏季講習は、長期間に及ぶこともあり、春や冬の講習に比べて費用が高額になりがちなため、計画的な準備が必要です。
そこで今回は、小学生・中学生・高校生の夏期講習の相場について見ていきましょう。

夏期講習の目的

夏季講習を受ける目的は、主に下記の3点があります。

・これまでの復習
・苦手科目克服
・受験対策

夏季講習を受け、これまでの復習や苦手科目の克服をしておけば、学習の遅れを取り戻すことが可能です。夏休みに夏期講習を受けることで、勉強の習慣や、生活のメリハリを維持できるというメリットもあるでしょう。

受験対策としての夏季講習は、やや毛色の異なるものです。受験に特化した内容を教わることになるため、受験を希望している生徒以外は必要ありません。受験をする場合、学校ごとに異なる出題範囲や問題傾向などを踏まえて対策する必要があります。塾ならではのノウハウや情報を活かした受験対策ができる点も、夏期講習に通うメリットです。

塾の夏期講習の料金相場

夏季講習にかかる費用は、通塾の目的によって大きく異なります。ここでは、一例として小学生・中学生・高校生の通塾の目的別に夏期講習の料金相場をご紹介しましょう。

小学生の夏期講習の料金相場

小学生の塾の夏季講習の値段は、中学受験のための塾か、予習復習がメインかによって違いがあります。中学受験対策を目的とした場合は難度が高くなる分、相場も高めです。

・予習復習のための夏季講習
小学校の授業の予習復習のための夏季講習は、普段の月謝の2倍程度が目安です。2万~5万円程度と考えてください。学年による金額の違いも、中学受験用の塾ほど大きくはありません。

・中学受験のための夏季講習
中学受験用の塾の夏季講習は、コースや科目数のほか、受験直前の小学6年生なのか、準備を始める小学4・5年生なのかによっても金額が変わります。小学6年生の場合は、16万~19万円が相場のようですが、受験指導の有名塾の場合は20万円を超えるケースも見られます。小学4・5年生でも、4万~10万円程度は見ておいたほうがいいでしょう。

中学生の夏期講習の料金相場

中学生の場合も学年で違いがあり、夏期講習の値段は予習復習を中心としている中学1・2年生か、受験直前の中学3年生かで大きく変わります。

・予習復習のための夏期講習
予習復習をメインとした夏季講習の費用相場は、中学1・2年生で3万~6万円程度、中学3年生で6万~10万円程度です。中学1・2年生は通常の月謝の2倍程度が相場ですが、受験対策用でなくても、中学3年生となると3~5倍程度に上がります。

・高校受験用の夏期講習
受験対策用の夏期講習は、主に中学3年生向けに開講されています。塾の指導スタイルによっても値段は変わりますが、通常の受験対策でも10万円以上、難関校向けの場合は30万円を超えることもあるようです。塾によっては、夏期講習のほかに受験対策用の特別対策講座や夏合宿を開講する場合もあり、そちらに参加する場合は追加で費用が発生します。

高校生の夏期講習の料金相場

高校生の夏季講習の費用も、受験対策か否かによって違います。高校生が通う大学受験のための大手予備校では講座選択制を採っているところも多く、選択する授業数によっても大きく変わるでしょう。

・予習復習のための夏期講習
予習復習のための夏期講習は、主に高校1・2年生向けに開講されており、5万~20万円程度と幅があります。これは、集団指導塾なのか、個別指導塾なのかの違いが大きいでしょう。

・受験対策用の夏期講習
受験対策用の夏期講習の場合、レベル別・分野別などの講座のほか、国公立系・私立系、理系・文系、医系といった大学の種類別、個別の難関大向など、受験校別に講座を用意しています。1講座あたりの値段は1万~3万円程度で、大抵は複数の講座を組み合わせて受講するため、少なければ5万円程度、多ければ30万円を超えることもあるようです。

塾の指導スタイルの違い

夏期講習の費用は、塾の指導スタイルによっても変化します。一般的に、集団指導塾は値段が低めで、個別指導塾は高めです。また、最近ではオンラインの塾も登場し、通塾の必要がなく費用も少なめなため、注目を集めています。ただし、指導スタイルが子供に合っていなければ、値段が安くても意味がありません。
ここでは、塾の指導スタイルの違いについて見ていきましょう。

集団指導塾

集団指導塾は、1人の講師が多数の生徒に対して授業を行います。1クラスあたりの人数は塾や選択する講座によって異なり、10人以下の少人数制の場合も、30人以上の大人数制もあります。
集団指導塾には、比較的費用が少ない、プロの講師がわかりやすく授業を行ってくれる、授業のペースが遅れないといったメリットがあります。
その反面、わからないタイミングで質問しにくいため苦手を克服しにくかったり、集団なだけに人間関係で悩むリスクがあったりというデメリットにも注意が必要です。

個別指導塾

個別指導塾は、1人の講師が1~2人の生徒を指導するタイプの塾です。生徒一人ひとりの学習ニーズに合った指導が期待でき、時間や曜日が比較的自由に設定できるため、部活やほかの習い事と両立しやすいというメリットがあります。ほかの生徒の目を気にせずわからないことを質問できたり、つまずいている個所を見つけてもらいやすかったりといった点もメリットでしょう。
ただし、担当講師の指導力や相性に左右される、仲間と切磋琢磨し合う経験ができないといった難点もあります。また、受講費用も集団指導塾と比べて高額です。

オンライン塾

オンライン塾は、近年新しく登場した方法です。リアルタイムで個別指導を受けるものや授業を視聴するもの、録画された授業や解説動画などを好きな時間に視聴するものなど、さまざまなタイプがあります。どのタイプでも、価格は対面の塾より安価な場合が多いでしょう。また、対面授業を行う塾が、別途動画教材を用意しているケースもあります。

オンライン塾には、時間や場所を問わずに受講できるメリットがあります。居住地を問わずに高度な指導が受けられ、部活や習い事との両立がしやすい、保護者の負担が少ないといったこともメリットでしょう。繰り返し視聴することで反復学習できたり、わからない部分だけ動画を視聴したりといった使い方も可能です。

デメリットとしては、モチベーションを保つのが難しい点があります。その場に行くことで気持ちが切り替えられる対面の塾と違い、オンライン塾はみずから学ぶ意欲がなければ学習につながりにくいです。インターネット回線やデバイスが必要なことも、デメリットかもしれません。

夏期講習の受講料以外の費用

夏季講習の値段は、受講料だけの金額ではありません。最終的に用意すべきお金を算出するには、受講料以外の費用についても考えておく必要があるでしょう。続いては、受講料以外に夏期講習でかかる費用をご紹介します。

入会金

入塾のために必要なお金が入会金です。相場は1万~2万円程度ですが、すでに通っている塾の夏季講習に参加するのであれば不要です。また、兄弟姉妹が通っている塾に入塾する場合は、割引サービスが受けられることもあります。

教材費

教材費は、夏季講習で利用するテキスト代金です。学校の予習復習目的で個別塾に通う場合などは、学校の教科書を使える可能性もあります。また、個別指導塾の場合は、すでに自分が持っている参考書をベースに教えてもらうといった融通もききやすいです。

集団指導塾の場合は、塾が指定したテキストを購入することが多いでしょう。ただし、受講料にテキスト代がすでに含まれている塾もあります。費用の内訳や必要な準備については、あらかじめ確認してください。

受験料

夏季講習の最後に成果を見るためのテストを行う場合や模試を受ける場合は、受験料が必要になります。塾によっては、夏季講習のカリキュラムにテストが含まれていて、受験料は不要の場合もあります。

交通費

自宅から徒歩や自転車で行ける塾であれば問題ありませんが、バスや電車で通うのであれば、交通費も用意しなければいけません。通塾する期間によっては定期券や回数券を活用したほうが安くなることもあるので、できるだけ安価に通える方法を検討してください。 自家用車などで保護者が送迎するのであれば、その費用や時間についても考えておくといいでしょう。

飲食費

夏期講習のコマ数や開講時間にもよりますが、塾の合間に昼食や夕食をとる場合は、その費用も必要です。 自宅から水筒やお弁当を持って行けば節約できますが、用意の手間や夏場の食中毒のリスクなどもあります。どのような方法がベストか、考えておきましょう。

夏期講習の費用の抑え方

夏期講習の費用をできるだけ抑えたい方は、受講する科目を減らしたり、オンラインの塾を活用したりするのが効果的です。

ただし、値段ばかりを意識して子供に合わない方法を選んだり、必要な学習フォローができなかったりしては、せっかくの夏期講習が無駄になってしまいます。どのような指導スタイルが子供に合っているのか、何を強化すべきなのかなどを踏まえた上で、夏期講習を選んでください。

夏期講習の費用は余裕を持って準備しよう

夏期講習はほかの季節講習よりも長期となるため、値段が高くなりがちです。塾の指導スタイルや夏期講習の目的によっても、値段は大きく変わります。さらに、夏期講習でかかる費用は、受講料だけではありません。

夏休みは、小学校、中学校、高校と、毎年やって来るもの。子供がどのような方法を希望しても対応できるよう、費用は余裕を持って準備しておくことをおすすめします。

 

執筆者プロフィール

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