20代で始める投資の基本!おすすめの投資方法と知っておきたい注意点

投資は、20代という早い時期から始めることで得られるメリットがありますが、まずはリスクを十分に理解することが大切です。
そこで、20代から投資を行う際に知っておきたいメリットや注意点、おすすめの投資商品などをまとめました。投資デビューを検討している人は、チェックしてみてください。

20代から投資を始めるメリットとは?

「そのうち投資をしてみたい」と考えているのであれば、できるだけ早めに始めるのがおすすめ。なぜなら、ちゃんとメリットがあるんです。

複利の効果を得やすい

投資は、長い時間をかけて行ったほうが、よりメリットを得やすくなります。
例えば、100万円を年利1%で運用した場合、1年後には101万円が受け取れます。同じように10年運用した場合は110万4,622円、40年後には、148万8,864円になります(元利合計での1年複利計算、税金を考慮しない場合)。

単純に利息年数にならないのは、複利のおかげです。複利とは、投資で得た収益を、さらに元本に上乗せして利益を得る方法。期間が長くなるほど大きな複利効果を発揮するため、20代から投資を始めれば、それだけ収益を得やすくなります。

投資に回せる資金が意外と多い

「社会人になりたての20代は、投資の元手が少ないから難しい」と考える人もいるかもしれません。しかし、30代、40代になると、ライフイベントにかかる費用が多くなっていきます。結婚や出産、教育費、車や住宅の購入など、さまざまな支出が発生することから、自由に使える余裕資金はそれほど多くないかもしれません。
その点、20代は給料を自分のためだけに使える場合も多く、比較的投資に資金を回しやすいといえるでしょう。

将来への備えにできる

20代のうちから資産形成に関する意識を高めておくことで、将来発生するライフイベントに備えることができます。
同時に、投資を実際に行ってみることで、投資に関する知識も身に付けられます。40代、50代と年齢を重ねていくにつれて投資の失敗は取り戻しづらくなっていきますから、20代のうちから投資の経験を積んで、知識を増やしましょう。

20代におすすめ!リスクを抑える投資方法

ハイリスクな投資は、大きなリターンが得られる可能性がある半面、大きな損失を出すこともあります。そこで、20代から初めて投資を始める人は、あまりリスクが高くない、下記のような投資からスタートすることをおすすめします。 

債券投資

債券投資とは、国債や社債などへの投資のこと。満期まで保有していれば、債券の発行体が破綻しない限り、元本が保証されます。さらに、国債の場合、発行後1年以上経過すれば、元金保証で中途換金が可能です(中途換金調整額は発生)。
また、国債や社債の利息は、一般的な都市銀行の普通預金より高い傾向にあります。個人向け国債の最低金利は年利0.05%です。

債券は満期を待たずに売却することもできるため、流動性も比較的高い金融商品です。万一の際に現金化できずに困るリスクも、それほど高くありません。
ただし、社債や外国債の場合は、発行体の信用度に注意してください。

投資信託

投資信託は、専門家に資金を預けて運用を任せる投資方法です。投資信託では、ひとつの商品を買うだけで、複数の投資先に分散投資ができるのが特徴。少額の手元資金でさまざまな投資先に分散投資をしたい人や、自分自身で投資先を選ぶのが難しい人におすすめです。

投資先や運用会社などが異なるさまざまな投資信託が販売されていますから、これまでの実績や投資先、信託報酬(保有中にかかる手数料)などをチェックし、希望に合う商品を選びましょう。ただし、投資信託には元本保証がありません。また、保有の際には、前述した信託報酬という手数料もかかります。

REIT(不動産投資信託)

REIT(不動産投資信託)も、投資信託と同様にプロに運用を任せることができる投資です。Real Estate Investment Trust(不動産投資信託)の略称で、投資家から資金を集めて不動産を運用し、得た賃料収入などを投資家に分配する金融商品です。収益の9割超を分配すれば法人税が免除されるなど、税制上優遇されるため、分配金が比較的高めであるというメリットがあります。

REITの投資先は不動産に限定されており、専門家は投資家から集めた資金で不動産投資を行います。不動産投資を行うためには、通常、高額な初期費用が必要ですが、REITであれば少額から投資が可能です。
ただし、現物不動産を保有できるわけではありませんし、元本も保証されません。また、不動産に投資を行うため、災害等が起こった場合など、価格が大幅に下落するリスクもはらんでいます。

20代が知っておきたい「ドルコスト平均法」

「ドルコスト平均法」とは、「同じ金融商品を定期的に同じ金額だけ購入する」ことで、価格変動のリスクを軽減する方法です。購入の仕方を工夫すれば、個人でも容易にできる方法となります。

例えば毎月1日に投資信託Aを3,000円分ずつ購入する場合、投資信託Aの価格が低い月は、たくさん購入することができます。一方、価格が上昇したときは、少しだけ購入することになります。このような買い方を長期間行うことで、購入額の平均がならされ、安定した資産形成ができるのです。

ドルコスト平均法で資産形成を行うときのポイントは、価格が下落したときに慌てて売却したりせず、毎月コンスタントに商品を買い続けること。毎月決まった額を投資に回して資産形成がしたい人や、毎日相場をチェックするのは大変、値動きの予想をするのが難しい、積立形式で投資がしたいといった人におすすめの方法です。

20代が投資で後悔しないための4つの注意点

初めて投資を行う際には、「損をするんじゃないか」「運用していけるかわからない」など、不安なことがたくさんあるでしょう。不安をそのままに投資を始めると、「もっと◯◯しておけば良かった」と後悔することにつながりかねません。
そこで、投資で後悔しないために、あらかじめ確認しておきたい注意点を4つご紹介します。

1 「いつまでにいくら貯めたい」か目標から逆算する

「いつまでにいくら貯めたい」という目標があると、投資の際の指針にすることができます。20代のうちは、まだライフプランがはっきり固まっていない場合もあるでしょう。しかし、「5年後に車を買替えたい」「3年以内に海外旅行に行きたい」といった短期的な目標はあるのではないでしょうか。

まずは、短期的な目標金額を考えてみてください。そこから、少しずつライフプランと、そこで必要な金額についても考えていきましょう。投資したお金をいつ現金化するのかを考える上でも、投資の目標を定めておくことが役立ちます。

2 自分のリスク許容度を考える

「リスク許容度」とは、どのくらいリスクをとれるかということです。預貯金の額が少なく、できるだけリスクはとりたくない人と、投資したお金が半分になる可能性があっても大きなリターンを得たい人では、投資する商品や投資スタンスも変わります。

まずは、自分のリスク許容度がどのくらいなのかを考えてみてください。

●リスク許容度の一覧と許容度別のおすすめ投資商品については、こちらもご覧ください。
お客さまのリスク許容度と投資についての考え方

3 投資できる金額を考える

投資は、無理をして行うものではありません。あくまでも余裕資金で行うことが原則です。投資で利益が出ると楽しくなってきて、「もっと投資に回そう」と思ってしまうかもしれません。また、反対に損失が出てしまったときに、取り戻そうとして投資に回すお金を増やしたくなる可能性もあるでしょう。

しかし、生活費や将来使い道が決まっているお金を投資に回してしまって、万一損失が出ると、生活に支障をきたしかねません。また、結果次第で投資に回すお金を増減させてしまうと、資産形成が難しくなります。「毎月◯万円が預金、万円が投資」など、自分の中でのルールを決めておくようにしましょう。

4 早急に結果を求めない

投資は、急いで結果を出そうとすると、失敗の可能性が高くなります。例えば、10万円で購入した投資信託が9万円になってしまったとき、慌てて売却するのはおすすめできません。将来、価格が回復する可能性もありえるからです。

20代での投資は、その後の長い年月を味方に付けることができます。短期的な結果を求めるのではなく、長期的な資産形成を目指しましょう。

20代からの投資で時間を味方につけよう

20代から投資を始めることで、時間を味方に付けた資産形成を行うことができます。長期投資はリスクを小さくし、利息が利息を生む複利効果も期待できます。学びながら将来に備えるために、少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。
ただし、投資にはリスクもあります。後悔しない投資を行うためにも、自分のリスク許容度や投資に使えるお金を知り、投資や資産に関する意識を高めていくことが大切です。

【監修者プロフィール】
吉田 祐基
ライター・編集者。AFP/2級FP技能士。マネー系コンテンツの制作が得意。これまで東洋経済オンライン(東洋経済新報社)、日本経済新聞(日本経済新聞社)、Finasee(想研)などで企画・編集・執筆を担当。

 

執筆者プロフィール

  • 本稿は、執筆者が本人の責任において制作し内容・感想等を記載したものであり、SBI新生銀行が特定の金融商品の売買や記事の中で掲載されている物品、店舗等を勧誘・推奨するものではありません。
  • 本資料は情報提供を目的としたものであり、SBI新生銀行の投資方針や相場説等を示唆するものではありません。
  • 金融商品取引を検討される場合には、別途当該金融商品の資料を良くお読みいただき、充分にご理解されたうえで、お客さまご自身の責任と判断でなさるようお願いいたします。
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