猫に好かれないのはなぜ!?猫の気持ちを知って仲良くなろう!
猫が大好きなのに、なぜか猫に好かれない人はいませんか?反対に、興味がないのに、どういうわけだか猫が集まってくる人もいます。猫の性格は「クール」「気まぐれ」などとよくいわれますが、その一方で、猫にも「甘えたい」「なでてもらいたい」「遊んでほしい」といった気持ちがあります。その気持ちを引き出し、猫に好かれるためにはどうすればいいのでしょうか。
そこで今回は、「保護猫カフェ Meooow!(ミャーーーオ!)」のオーナー・山本正樹さんに、猫と仲良くなるコツや、保護猫活動について教えていただきました。
目次
無意識にやっていない?猫に嫌われてしまう行動
――どのようなことをすると、猫に嫌われてしまうのでしょうか。
山本さん(以下、敬称略):
猫に出会ったとき、うれしくて大きな声や甲高い声を上げてしまう人がいますが、そういった声は猫を怖がらせるため、警戒されてしまいます。男性の低い声も苦手と感じる猫が多いようですね。駆け寄ったり、手を叩いたりするといった大きな動きも、猫を驚かせて嫌がられてしまいます。
しつこくするのもNGです。猫が嫌がっているにもかかわらず、なでるのをやめなかったり、無理矢理抱っこしようとしたりするのも、嫌われる原因。また、肉球や尻尾のほか、急所であるおなかをさわられるのが苦手な猫も多いです。無理にさわろうとするのは良くありません。
――猫は遊んでいるときに噛みついたり引っかいたりすることがありますよね?猫が本気で嫌がっているのは、どうやって見分けたらいいのでしょう。
山本:
猫は「嫌だ!」と思ったら、自分から去っていきます。そのときに無理にさわり続けたり、逃げないようにつかまえたりするのはだめですね。また、逃げるまではいかなくても、何かしら「嫌!」のサインを出すこともあります。
「シャー」という鳴き方や猫パンチは、猫が本気で嫌がっているときに出すサインの代表例です。尻尾を左右に激しく揺らしたり、床に叩きつけたり、低い声で唸るのも、猫が不満やイライラを感じているときですね。そういったことに気づかないまま構い続けていると、噛まれたり、引っかかれたりする危険もあるので、猫の様子を注意深く見ながら接してください。
――猫に嫌がられる行動は、かわいさの余りしてしまう行動が多いですね…。しかし、そういった行動をとっていなくても、猫が寄りつかない人もいませんか?
山本:
そういうときは「におい」が原因かもしれません。猫の臭覚は、人間の数万倍から数十万倍といわれています。そのため、たばこはもちろん、人間にとってはいい香りと感じる香水や柔軟剤も、猫にとっては不快に感じることが多いようです。
猫とふれ合うときはたばこを控えたり、香水や柔軟剤を使ったりしないようにしてみてください。香りのあるハンドクリームやボディクリームも要注意です。
猫に好かれるために心掛けたいこととは?
――基本的には、「猫に嫌われてしまう行動」の逆を心掛ければ、猫に嫌われにくくなるということですね。では、具体的に猫に好かれるためにはどうしたらいいのでしょうか。
山本:
男性なら、少し高めの声で話しかけてみてください。女性は高過ぎたりすると猫が驚いたり、うるさく感じたりするので、真ん中くらいのトーンがおすすめです。話し掛けるときも、小さな子供に話し掛けるようにゆっくりとした口調がいいと思います。猫に近づくときや近くに猫がいるときは、なるべく音を立てないように静かに行動するようにすると、猫を驚かせたり、怖がらせたりすることがありません。
さわっても嫌がらないようであれば、優しくなでてみてください。猫によっても違いはありますが、あごの下や耳の後ろは一般的に猫が喜ぶ部分ですから、まずはそこを中心になでてみるといいでしょう。なでる以外にも、尻尾の付け根あたりをポンポン叩くと喜ぶ猫もいます。
――視線はどうでしょう?動物の世界では目が合うと喧嘩になると聞いたことがあります。
山本:
猫の世界でも、「目と目が合う=敵意」と見なされることが多いです。そのため、猫に近寄るときやふれ合うときは、なるべく目を合わせないようにしてください。
猫の顔を見るときは、目ではなく鼻やあごのあたりを見るのがおすすめです。もし目が合ってしまったら、ゆっくりとまばたきをしてみてください。挨拶や親愛のしるしになります。また、猫は高い所から見下ろされるのを嫌いますから、できるだけ低い姿勢で接するようにしましょう。
――猫のほうから寄ってきてもらう方法はありますか?
山本:
個々の猫の性格にもよりますが、見ていると「その場でじっとしている人」の所には猫のほうから寄っていく傾向がありますね。猫は意外と人間を観察していますから、この人は大丈夫そうと思ったら、猫のほうから近寄ってきて、横でゴロンとリラックスし始めることも多いんですよ。そのときは優しく声をかけてあげたり、なでたりしてみてください。
とはいえ、最初から警戒心ゼロの子もいれば、人見知りでなかなか近寄れない子もいます。ただ、すべての猫に共通していえるのは、無理強いをしないこと。猫のペースに合わせて接するようにすれば、猫も安心して心を開いてくれるようになると思います。
性別や柄によっても異なる猫の性格
――猫によって性格に違いがあるそうですが、性別によって違いはありますか?
山本:
もちろん個体差があるのですが、一般的に女の子(メス)よりも男の子(オス)のほうが甘えん坊といわれています。好奇心旺盛なところもあり、おもちゃで活発に遊ぶことも多いですね。一方、女の子はちょっと気まぐれですがおとなしく、子供を産み育てるための本能からか、警戒心が強い子が多い印象です。
そしてなぜか、女性は男の子、男性は女の子の猫から好かれることが多いように思います。
毛色や柄によって違う猫の性格
人も個別に性格が異なるように、猫の性格にも個体差があります。しかし、同じ毛色や柄を持った猫には、性格にも似た部分があるようです。毛色や柄による猫の性格の傾向を紹介しましょう。
■毛色や柄によって違う猫の性格
色・柄 | 性格 |
---|---|
黒猫 | 穏やかで友好的 |
白猫 | 警戒心が強く、賢い |
グレー | 黒猫に似て、穏やかでおとなしい |
キジトラ | 元来警戒心が強いが、飼い主の前では甘えん坊になることも |
茶トラ | 遺伝子的に男の子(オス)に多い柄、甘えん坊 |
サバトラ | 慎重さと活発さを併せ持つ |
ミケ | 遺伝子的に大半が女の子(メス)、慎重で恐がり |
サビ | 遺伝子的に大半が女の子(メス)、マイペースだが、気が強い面も |
白猫は野生では目立ってしまうため、生き残るために遺伝的に警戒心が強く、賢いとされています。また、キジトラは猫のルーツであるヤマネコの柄を受け継いでいて、そのせいか野性的な性格の猫が多いとか。
猫の性格は飼い主との関係や、生まれ育った環境からも影響を受けるため、必ずしも色柄によって決まるわけではありません。ただし、色柄によって傾向はありますから、猫の性格を知るための手掛かりとしてもいいですね。
保護猫の存在を知って、もっと猫を好きになろう!
最近では、保護猫の存在を知る方も増えてきました。保護猫とは、さまざまな事情から保護された猫のこと。山本さんが営む「Meooow!」は、保護猫たちに里親を見つけることを目的とした譲渡型の保護猫カフェです。
――保護猫活動の一環として猫カフェを運営していらっしゃるのですね?
山本:
山梨県にあるNPO法人リトルキャッツという保護施設が本部です。そこでは、飼い主の事情で飼育を放棄されてしまった猫や、保健所に収容されている猫などを引き取り、新しい飼い主を探すための活動をしています。
うちにいる猫は、すべてリトルキャッツで保護された猫たちです。時期によって数に変動はありますが、2021年2月現在は15頭、生後半年から4歳くらいまでの猫が在籍しています。
オープンしてから約4年のあいだに、140頭以上の猫が新しい家族のもとへ巣立っていきました。
知っておきたい地域猫のこと
環境省が2020年12月に公開したデータによると、2019年度は国内で2万7,000頭以上の猫が殺処分されました。その多くは所有者不明、つまり飼い主のいない野良猫。殺処分ゼロの実現に近づくためには、野良猫を増やさないことがとても大切になってきます。
現在、日本では野良猫を減らすため、「地域猫」活動を行っている地域があります。地域猫とは、一定の飼い主がいないものの、地域住民が共同管理している猫を指し、一代限りとして不妊手術を施しています。不妊手術を施した証として耳にV字のカットを入れる場合があり、カットした後の耳の形が桜の花びらに似ていることから、「さくらねこ」と呼ばれることも。
しかし、不妊手術が間に合わずに生まれてしまった子猫や、病気やけがなどで地域猫として暮らしていくことが難しくなった猫は、保護されて里親を探すようになる場合もあります。外で暮らしていた猫は警戒心が強く、なかなか人に慣れてくれないことも多いです。そんなときこそ、山本さんが教えてくれた猫に好かれる方法を心掛けてみるといいでしょう。
ふれ合って気が合う猫を探せる
――保護猫カフェから猫を引き取ろうという方は、どのような方が多いのでしょうか。
山本:
最初から引き取ることを念頭に置いて会いに来てくださる方もいますが、猫が好きで通っているうちにお気に入りの子ができて、その子を引き取る方が多いです。
ほかにも、あらかじめウェブサイトで在籍猫を見て引き取る子を決めていたのに、実際にお店でいろいろな猫とふれ合った結果、別の子を引き取る方もいらっしゃいます。見ているだけと、実際にふれ合ってみたのとでは、やっぱり印象が変わるんだと思います。
――保護猫を引き取ることの魅力を教えてください。
山本:
猫を探すとき、ペットショップで買う方法もありますが、いっしょに暮らし始めて「こんなはずじゃなかった」と思ったとしても、返すことはできません。四六時中くっついていたい猫も、飼い主であってもさわられるのを嫌う猫もいますから。
その点、譲渡型保護猫カフェであれば、直接ふれ合ってから検討できますし、正式譲渡の前にはトライアル期間も設けられているので、猫との相性をしっかり見ることができます。費用面でも、ペットショップに比べて保護猫を引き取るほうが安価です。
猫って、本当に1頭1頭性格がバラバラで、個性豊かなんですよ。いろいろなタイプの猫の中から自分と相性のいい猫や、お気に入りの猫を選べるというのは、保護猫ならではの魅力だと思います。
●取材協力
保護猫カフェ Meooow!(ミャーーーオ!)
住所 | 東京都品川区荏原1-12-6 |
電話 | 070-8322-5630 |
営業時間 | 13:00~20:00(土・日曜、祝日は予約制) |
定休日 | 水曜 |
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