ボーナスの平均支給額は?みんなの使い道も紹介!

本記事はSBI新生銀行からのお知らせです。

会社員にとっての「ボーナス」とは、働くモチベーションを左右するくらい大きな関心事です。ボーナスを期待してレジャーの計画を立てる人もいるでしょうから、いつ、どのくらい支給されるのか、最新のボーナス事情を把握しておきたいところです。

そこでこの記事では、ボーナスの平均支給額や、ボーナスをもらった人が何に使うのかをご紹介します。ほかの人のボーナスの使い道を参考に、自分にとって最適な使い方を検討してみてください。

ボーナスとは?

ボーナスとは、定期給与とは別に支給される給与で、「賞与」や「特別手当」「期末手当」などとも呼ばれています。夏と冬の2回支給されるのが一般的です。

ただ、一般企業のボーナスは、法律で支給が定められているものではありません。そのため、中には支給されない会社や、ボーナスの回数が年1回や年3回と決まっている会社もあります。

まずは、一般企業と公務員のボーナスについて解説しましょう。

一般企業のボーナスは法律で決まっていない

会社勤めをしていれば、必ず毎月1回以上給与を支給されます。これは、労働基準法で定められている会社の義務です。一方、ボーナスは通常の給与とは別に支給される「一時金」です。特に法的に決められた会社の義務ではないため、支給の有無、回数、金額などは会社が自由に決めることができます。それぞれの会社の支給時期や回数、対象者などは、就業規則や契約条件などで規定されています。

なお、ボーナスは基本的に全社員を対象に支給される一時金です。成績が一定以上の人に対して支払われるインセンティブなどは、ボーナスとは別と考える場合が多いでしょう。「会社が定める支給条件に合致しない人には支給しない」ということはありますが、「経営者が認めた一部の社員に支給」などという場合、ボーナスとは呼ばないのが一般的です。

また、一般企業のボーナスの金額は、業績に応じて決まる場合が多いです。給与の場合、法律で禁止されているため、基本的に会社の都合で突然減らされることはありません。その点、ボーナスは法律に規定された会社の義務ではありませんから、業績に応じて支給額が変動したり、急になくなったりしても問題はないのです。
支給時期についても各企業の規定や事情によってさまざまですが、公務員のボーナス支給月である6月と12月頃に合わせて、同じ頃に支給する会社が多いようです。

公務員のボーナスは法律・条例で決まっている

一般企業に勤める人にとって、ボーナスは法律で守られた権利ではありません。一方、国家公務員の賞与(ボーナス)は法律、地方公務員の賞与は条例によって規定されています。支給日も法律で決められていて、国家公務員は6月30日と12月10日の年2回です(該当日が土日・祝日の場合はその前平日)。地方公務員も、国家公務員に準じているケースが多いです。

金額は、「期末手当」と「勤勉手当」の合計です。期末手当は給与に一定の率を掛けて算出されるもの、勤勉手当は本人の業務成績に応じて計算されて支給されるものです。

期末手当というと、上場企業の期末が3月であることが多いため、3月に支給されるボーナスのようにも思えます。しかし、公務員は夏と冬の年2回、それぞれ期末手当と勤勉手当の合計が支給され、3月のボーナスはありません。なお、国会議員など、一部勤勉手当が支給されない公務員もいます。

ボーナスの平均支給額

一般企業のボーナスは必ず支給されるものではありませんし、支給額にもばらつきがあります。しかし、自分のボーナスが、ほかの人と比べて多いのか少ないのか気になる人は多いでしょう。そこで、ボーナスの平均支給額をご紹介します。

国家公務員のボーナス平均支給額

内閣官房内閣人事局の発表によると、国家公務員(一般職)の2023年ボーナス平均支給額は、が63万7,300円(平均年齢は33.8歳)、が67万4,300円(平均年齢は33.4歳)でした。これは、管理職を除いた平均額です。

なお、一般職の国家公務員のボーナス支給額は、前年の8月からその年の7月までの一般企業のボーナス支給額の実績にもとづいて、随時改定が行われています。この制度によって、2023年のボーナスは、前の年に比べて支給額が引き上げられました。

地方公務員のボーナス平均支給額

地方公務員のボーナス支給額は、所属や地域によって算定方法が異なります。そのため、都道府県や市区町村、政令指定都市か否かなどによって、かなりばらつきがあります。

総務省の「令和5年地方公務員給与実態調査」をもとにした地方公共団体別給与等の比較「4)期末・勤勉手当の支給状況」を見ると、地方公務員(全職種)の1人当たりのボーナス支給額(期末手当と勤勉手当の合計・年額)は、最も安いのが鳥取県の144万4,900円。最も高いのは東京都の183万2,700円でした。

全都道府県のボーナス支給額を合計して47で割ると、約161万7,294万円です。これは夏と冬2回分の合計金額なので、1回あたりの支給額は半分の約80万8,647円前後が目安と考えられますね。

上記はあくまでも統計データをもとに計算した参考値なので、実際の直近の支給額例もひとつご紹介しましょう。2023年冬の東京都の地方公務員のボーナス平均支給額だと、1人あたり94万4,788円(平均年齢41.6歳)でした。

東京都は民間企業の給与水準が高い傾向にあることから、国家公務員や地方公務員の給料やボーナスも高い傾向があります。実際に自分の地域の地方公務員のボーナスが気になる場合は、お住まいの地域の行政のホームページなどを見てみると良いでしょう。

一般企業のボーナス平均支給額

厚生労働省の「令和5年民間主要企業夏季一時金妥結状況」と「令和5年民間主要企業年末一時金妥結状況」によると、一般企業の2023年夏のボーナス平均支給額は84万5,557円、2023年夏のボーナス平均支給額は84万9,545円でした。

直近2年は増加傾向です。その恩恵を受けて、ボーナスの使い道を考えるのが楽しいと感じる人も多いのではないでしょうか。

ただし、これは「妥結額などを把握できた、資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の労働組合のある企業(夏は351社、冬は331 社)」に限ったものです。従業員1,000人以上の企業はそう多くなく、中小企業の支給額とは乖離があるかもしれません。

そこで、5人以上の労働者を擁する事業所に範囲を広げた「毎月勤労統計調査」 もご紹介します。こちらでは、一般企業の2023年冬のボーナス平均支給額は39万 5,647 円でした。産業別の平均は下記のとおりです。

■産業別・2023年冬のボーナス平均支給額(事業所規模5人以上の場合)
産業 平均支給額※
鉱業・採石業等 58万1,210円
建設業 49万9,260円
製造業 52万3,946円
電気・ガス業 80万3,194円
情報通信業 71万3,851 円
運輸業・郵便業 41万1,790円
卸売業・小売業 36万7,165円
金融業・保険業 64万5,024円
不動産・物品賃貸業 54万8,808円
学術研究等 63万490円
飲食サービス業等 6万9,234円
生活関連サービス業等 17万269円
教育・学習支援業 53万5,395円
医療・福祉 29万826円
総合サービス事業 45万9,608円
その他のサービス業 23万9,074円
全産業 39万 5,647円

※賞与を支給した事業所の全常用労働者(当該事業所で賞与の支給を受けていない労働者も含む)についての一人平均賞与支給額
資料:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和6年2月分結果速報等」(2024年4月)をもとに作成

産業による違いは大きく、電気・ガス業と飲食サービス業では、平均値に11倍以上の差があります。ただ、飲食サービス業はボーナスの支給がないパートタイム労働者なども多く含まれていることが予想されますから、社員などの受取額は平均値と差がありそうです。

一般企業のボーナスは、新型コロナウイルス感染症の影響で一度38万円前後まで落ち込みましたが、直近2年は流行前の平均額を上回る状況にまで回復しました。とはいえ物価も上がっていますから、この調子で毎年ボーナスの金額が増えていくことを期待したいですよね。

なお、いずれの調査も「ボーナスを支給した会社」を対象にしています。ボーナスが支給されない会社もあるのでご注意ください。

年代別のボーナス平均支給額

同じ業種や会社でも、年代によってボーナスは大きく差があるものです。そこで次は、年代別のボーナスの平均支給額も見ていきましょう。厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、次の通りとなっています。

■年代別のボーナスの年間平均額
年齢 年間賞与その他特別給与額
~19歳 14.87万円
20~24歳 37.89万円
25~29歳 66.31万円
30~34歳 80.21万円
35~39歳 93.81万円
40~44歳 103.09万円
45~49歳 111.98万円
50~54歳 119.63万円
55~59歳 121.91万円
60~64歳 72.36万円
65~69歳 36.2万円
70歳~ 27.03万円
平均 90.9万円

資料:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額)」をもとに作成

社会人経験が浅い10代や20代はボーナスの支給額が少なく、ピークの50代に向かって徐々に増加していくことがうかがえます。60代以降は落ち着きますが、これは定年退職を迎える人が多いことが影響していると予想されます。

みんなのボーナスの使い道は?

「ボーナスが支給されたら何に使おう」と考える時間はとても楽しいものです。参考として、みんなの使い道を見てみましょう。
株式会社ロイヤリティマーケティングが2023年9月に行った調査によると、2023年冬のボーナスの使い道ランキングは、下記のとおりでした。

■冬のボーナスの使い道(3つまで選択可能、「特にない」「支給されない・分からない」を除く)
1位 貯金・預金 34.5%
2位 旅行(宿泊を伴うもの) 6.7%
3位 食品(普段食べる物) 5.5%
4位 外食(食堂・レストラン、和・洋・中ほか専門店) 5.1%
5位 財形貯蓄 3.4%
6位 衣服 2.9%
7位 投資信託 2.3%
8位 株式 2.3%
9位 食品(お取り寄せなど特別な物) 1.7%
10位 旅行(日帰り) 1.7%

※株式会社ロイヤリティマーケティング「第59回 Ponta消費意識調査」(2023年10月発表「Pontaリサーチ」調べ)

ボーナスの使い道の最近の傾向

ほかの項目に比べて圧倒的に割合が大きかったのが、貯金・預金です。ボーナスをもらったからといってすぐに使うのではなく、将来のために確保しておく堅実な人が多いようです。
実際の使い道としては、宿泊を伴う旅行や、ふだん食べる食品、外食と回答している人が多いですね。ボーナスは食べる楽しみやレジャーに回す人が多いことがうかがえます。

なお、上記のランキングからは省かれていますが、最も多かった回答は「支給されない・わからない」の47.0%でした。

資産形成に関する項目が増加

使い道のランキングとして上位ではありませんが、年々割合が増加傾向にあるのが、投資信託や株式といった「資産形成」に関する項目です。

特に目立つのは「投資信託」です。2019年の調査結果では1.2%でしたが、2020年は2.0%、2021年は2.4%、2022年は2.2%と、回答が増えた状態が続いており、今やランキング10位以内の常連となっています。

貯金や預金、財形貯蓄だけでなく、投資で資産を増やす必要性が説かれることが増えた昨今、実際に株式投資や投資信託で資産運用を行う人が増加していることがうかがえます。

ボーナスを活用したおすすめの資産運用

ボーナスを活用して資産運用するなら、メジャーなものとしては次のようなものが挙げられます。ここでは簡単に紹介しています。資産運用は元本割れのリスクや所定の手数料が発生することがあるため、始める時は詳細を確認した上でご判断ください。

・定期預金
最も手軽で慣れ親しんだ資産運用方法と言えるのではないでしょうか。一定額までは元本が保証されており、普通預金よりも金利が高い傾向があります。
日本では長らく超低金利の状況が続いていましたが、2024年3月には日銀がマイナス金利政策を解除して政策金利が引き上げられたため、以前よりは高い利息を期待できるようになりました。大きな利益を狙うことはできませんが、確実に資金を確保しながらお金を増やしたいときに活用できます。

参考:定期預金は金利が低い?定期預金の必要性を改めて解説

・外貨預金
円を外貨に換えて預けておくことで、為替差益や日本より高い金利を狙うことができる資産運用方法です。銀行で外貨預金口座を開設すればすぐに始めることができるため、資産運用が初めての方でも取り組みやすいでしょう。
ただし、為替レートの動き方次第では損失が発生することがありますし、通貨を換える際に為替手数料もかかります。短期間で利益を狙うというよりは、長い時間をかけてじっくり取り組むつもりで始めるのがおすすめです。

参考:外貨預金とは?その仕組みから始め方を解説

・投資信託
投資信託は、1つ買うだけで複数の株式や債券などに間接的に投資ができる金融商品です。銀行や証券会社で購入することができます。運用利益が非課税になる「NISA制度」の対象となる点がメリットです。
投資信託ごとにテーマが決まっています。例えば、「日本の有名な株価指数に連動するように運用する商品」「海外の様々な債券に投資する商品」などです。商品によって手数料やリスクの大きさに差があるため、商品選びは慎重に行う必要があります。これから資産運用に本格的に取り組んでみたい人は、ぜひ勉強しながら始めてみましょう。

ボーナスを有効活用しよう

日々の仕事のご褒美として、ボーナスをおいしいものやレジャーに使うことはとても大切なことです。ただ、半分は投資と貯金にあてるなど、メリハリをつけて計画的に使うのがおすすめです。将来のために貯蓄を増やしておけば、臨時出費に備えたり、マイホーム購入などのライフプランを実現したり、老後の生活を充実させたりすることができます。

中でも、何年も使う予定のないお金や、万が一なくなっても生活に支障がない余剰資金については、投資に回すことも考えてみると良いでしょう。うまく資産が増えてくれたら、未来の自分が豪華なレジャーを楽しめるかもしれません。

特に、ボーナスが予想より多かった年は、投資を始めるチャンスといえます。臨時収入分を投資に回すのであれば、投資のリスクを許容しやすいのではないでしょうか。将来の自分の生活を豊かにするため、ぜひボーナスを有効活用しましょう。

\ ネットでカンタン口座開設 /

SBI新生銀行で今すぐ口座開設
 

執筆者プロフィール

  • 本稿は、執筆者が本人の責任において制作し内容・感想等を記載したものであり、SBI新生銀行が特定の金融商品の売買や記事の中で掲載されている物品、店舗等を勧誘・推奨するものではありません。
  • 本資料は情報提供を目的としたものであり、SBI新生銀行の投資方針や相場説等を示唆するものではありません。
  • 金融商品取引を検討される場合には、別途当該金融商品の資料を良くお読みいただき、充分にご理解されたうえで、お客さまご自身の責任と判断でなさるようお願いいたします。
  • 上記資料は執筆者が各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性をSBI新生銀行が保証するものではありません。

前へ

退職金の安全な運用方法は?老後を安心して過ごすための資産づくり

次へ

マイナス金利とは? 日銀のマイナス金利解除によるメリット・デメリットを解説!

SNSでつながるSBI新生銀行

SNSを通じて、キャンペーンなどのご案内やおトクな情報を発信中!
公式アカウントをぜひフォローしてください!

公式X 公式Facebook 公式LINE