共働き世帯の貯蓄額の平均は?貯まらない理由と5つの貯金法を紹介
本記事は、SBI新生銀行からのお知らせです。
共働き世帯は、単身世帯に比べて収入源が多く、貯金しやすい環境だといえるでしょう。そんな共働き世帯は、いったいどのくらい貯蓄しているものなのでしょうか。
共働き世帯の貯蓄額の平均について考えるとともに、共働き世帯が確実に貯蓄を増やすための貯金法をご紹介します。
目次
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1.2人世帯の貯蓄額は?
2.共働き世帯は毎月いくらくらい貯めるべき?
3.共働き世帯の貯金を阻む4つの原因
3-1.「夫婦のお金」という意識が薄い
3-2.お互いの収入・支出・貯金を把握していない
3-3.共働きだからこその支出が増える
3-4.貯蓄目標や節約意識を共有できていない
4.共働き夫婦におすすめの貯蓄方法
4-1.お互いの給与から先取り貯金
4-2.どちらかが給与を預かってその中から貯金
4-3.お互いが共同財布に決まった金額を入れてその中から貯金
4-4.どちらかの収入をすべて貯金
4-5.お互いの貯金目標を決めてそれぞれが貯金する
5.共働き世帯が上手に貯金するために
6.共働き世帯は「貯められるポテンシャル」を持っている
2人世帯の貯蓄額は?
共働き夫婦だけを抽出した公的な貯蓄額の統計データは、残念ながらありません。しかし、2人以上世帯の貯蓄の調査結果は存在しています。
■世帯主の年代別の貯蓄現在残高、負債現在残高、純貯蓄額の平均
世帯主の年代 | 貯蓄現在残高(A) | 負債現在残高額(B) | 純貯蓄額(A-B) |
---|---|---|---|
40歳未満 | 726万円 | 1,366万円 | -640万円 |
40~49歳 | 1,134万円 | 1,172万円 | -38万円 |
50~59歳 | 1,846万円 | 692万円 | 1,154万円 |
60~69歳 | 2,537万円 | 214万円 | 2,323万円 |
70歳以上 | 2,318万円 | 86万円 | 2,232万円 |
※総務省統計局「家計調査年報」(2021年)
なお、全体の平均は1,880万円でした。
共働き世帯は毎月いくらくらい貯めるべき?
2人以上世帯の平均貯蓄額と比べて、自分の家庭の貯蓄額が高い・低いといった感想を持った人もいるでしょう。中には、「もっと貯金額を上げなければ!」と考えた人もいるかもしれません。
しかし、「平均貯蓄額よりも低いからただちに危ない」あるいは「平均貯蓄額よりもたくさんあるから安心」ということはなく、家庭によって必要な生活費が違うように、必要な貯蓄額も違います。
ちなみに、総務省の家計調査(2021年)によると、貯蓄率の全体平均は31.8%となっています 。まずは自分の家庭のライフプランを実現するために必要な資金を把握し、そのための貯金計画を立てることが大切です。
共働き世帯の貯金を阻む4つの原因
「共働きなのに、思ったより貯められない」「予定どおり貯金が増えていない」といった場合、考えられる原因は大きく4つあります。心当たりがないか、チェックしてみましょう。
1.「夫婦のお金」という意識が薄い
夫婦の財布が別の場合、それぞれの持っているお金を「相手のお金」として認識してしまい、「夫婦のお金」「家庭のお金」という意識が薄い場合があります。
そうすると、「相手が食材を買ってきてくれた、ラッキー」という風に、「自分の財布から出ていなければ支出は気にしない」という状況に陥りがちです。これでは、家族の貯金は増えにくいでしょう。
2.お互いの収入・支出・貯金を把握していない
お互いの収入や支出、貯金額を把握していないと、家族のライフプランや資金計画を立てることができません。いつまでにいくら貯めればいいのかがわからず、いざというときに資金不足に陥ったり、もう一方が予想よりも貯めていなかったりといった事態が起こる可能性があります。
3.共働きだからこその支出が増える
夫婦共働きの場合、ランチ代や付き合いのお金、スーツ代、クリーニング代、セミナー代など、働いているからこそ出ていくお金もあるでしょう。また、子供を保育園や学童保育に預けることで支出が増えるケースもあります。無理せず家事と仕事を両立するために、食材宅配サービスやハウスクリーニングサービスを利用することもあるかもしれません
このような支出が多くなると、せっかく2人で稼いでも、その分出ていくお金が多くなり、思ったより手元に残らないことがあります。
4.貯蓄目標や節約意識を共有できていない
夫と妻、どちらか一方が節約や貯蓄をしようとしていても、もう一方が湯水のようにお金を使っていては、家の貯蓄が増えることはありません。忙しい共働き世帯でも、お金のことを話し合い、目標を共有する時間を持ちましょう。
共働き夫婦におすすめの貯蓄方法
共働き夫婦におすすめの貯蓄方法は、おもに以下の5つのパターンがあります。どの方法でも、夫婦に合っていて、着実に貯金ができるのであれば問題はありません。
どのように貯蓄をしていくか、まずは夫婦で話し合う時間を持ち、貯蓄目標や意識のすり合わせを行いましょう。
1.お互いの給与から先取り貯金
先取り貯金は、まず貯金する分を引いて、残りを家計費とする方法です。自分の給与は基本的に自分で管理したいと考えている夫婦におすすめの方法です。
夫婦で話し合ってお互いの先取り貯金をいくらにするかを決め、実行します。この貯金は「夫婦の貯金」として勝手に下ろしたりせず、定期的に通帳や残高を確認し合う習慣をつけましょう。
2.どちらかが給与を預かってその中から貯金
妻か夫、どちらか一方が2人分の給与をまとめて管理し、その中から貯蓄を行う方法もあります。この場合、自由になるお金は、2人の給与を合わせた中から決まった額をお小遣いとします。給与を預けた側が不公平感を抱かないように、貯蓄額や家計簿は定期的に相手にも確認してもらい、家計管理の透明性を保つことが大切です。
3.お互いが共同財布に決まった金額を入れてその中から貯金
お互いが夫婦の共同財布に決まったお金を入れ、そのお金の中から貯蓄額を捻出する方法があります。先取り貯金と似ていますが、決まった予算(共同財布の中身)から貯金をするため、先取り貯金だけでなく、残った分を貯めることもできます。
貯蓄分を引いた残りが使っても良いお金となるため、共同財布に入れる額と貯蓄額によっては、使いすぎになってしまいます。家族のライフプランに必要な資金をしっかり準備できるように、余裕を持った金額設定にしておきましょう。
4.どちらかの収入をすべて貯金
夫か妻、どちらかの収入をすべて貯金し、どちらか一方の収入だけで生活をする方法があります。これは、とても効果が高い反面、どちらか名義の貯蓄額だけが大きくなる可能性が高いという問題もはらんでいます。給与は妻、ボーナスは夫の収入を貯金するなど、対策を考えましょう。
5.お互いの貯金目標を決めてそれぞれが貯金する
お互いの収入を考慮し、それぞれがいつまでにいくら貯めるのかを決め、実行します。自由度が高いため、自分の収入は自分の采配で管理したいという夫婦に向いているでしょう。
ただし、どちらか一方しか真面目に取り組んでいないと不公平になりますし、貯蓄を予定どおり増やすことができません。定期的な進捗状況の確認が必要です。
共働き世帯が上手に貯金するために
最後に、共働き世帯が上手に貯金するための4ヵ条をご紹介します。思うようにお金が貯まらない夫婦は貯蓄に対する意識を変えて、「貯まる家計」を目指しましょう。
<共働き世帯が上手に貯金するための4ヵ条>
1.お金の話し合いをする
2.夫婦間で損得を考えない
3.家計負担が不公平にならないように配慮する
4.定期的に貯金状況と目標を見直す
共働き世帯が上手に貯金をするためには、定期的に夫婦間でお金についての話し合いを行い、不透明な部分をできるだけ減らすことが大切です。
それと同時に、「少しでも相手に多く出させよう」という損得意識をなくし、夫婦で共通の貯蓄目標達成のために協力し合いましょう。
共働き世帯は「貯められるポテンシャル」を持っている
共働き世帯は、夫婦どちらかしか働かない場合よりも高額な収入を得られる場合が多いため、その分、貯蓄もしやすいといえるでしょう。
一定以上の収入を得ている共働き世帯は、短期間で一気に貯蓄残高を増やすことも夢ではありません。収入と支出、今後の生活に必要なお金について、夫婦で話し合う時間をとり、共通の目標に向かって貯蓄していきましょう。
【監修】
吉田 祐基
ライター・編集者。AFP/2級FP技能士。マネー系コンテンツの制作が得意。これまで東洋経済オンライン(東洋経済新報社)、日本経済新聞(日本経済新聞社)、Finasee(想研)などで企画・編集・執筆を担当。
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