将来が不安?心配を払拭するには行動しよう!
10年後、20年後どころか、1年後の見通しも立ちにくい現代。お金に仕事、健康、人間関係など、悩みが尽きない中で将来に対し、漠然とした不安を抱いている人は多いのではないでしょうか。
不安やストレスは、対処の仕方によって大きくもなりますし、小さくもなります。ここでは、将来への不安を払拭し、毎日を快適に送るためのヒントをご紹介します。
目次
将来の不安は何か明らかにする
将来に対する漠然とした不安には、「何が不安なのかわからない」状態と、何に不安を感じているのかはわかるけれど「何をすべきかわからない」状態の2種類があります。
何が不安なのかわからないのであれば、まずすべきなのは、漠然と感じている不安を掘り下げ、何に不安を感じているのかを明らかにしていくことです。不安の内容を明らかにすることが、解決への第一歩になるでしょう。
不安に対して何をすべきかわからない人も、その不安と向き合って客観視することで、解決策が見えてきます。不安の全体像を理解し、細分化して考えましょう。
将来の不安を解消するためのステップ
将来の不安を解消するためには、まず漠然とした不安をできる限り明確化し、その解決方法を考えて、実際に行動に移してみることが大切です。そのための、具体的なステップを紹介します。
1. 自分が何に不安を感じているのか書き出して整理する
将来に対する漠然とした不安を解消するためには、最初のステップとして何を不安に感じているのか紙に書き出してみましょう。「今の仕事を続けていいのか」「老後の資金は足りるのか」など、分類や書き出す順番などは気にしなくていいので、思いつくままに書いていきます。
現状を整理して思考をすっきりさせることで不安の正体が明らかになり、不安解消への手がかりになります。
2. 不安を掘り下げ、具体的な解決法を書き出してみる
分類した一つひとつの不安について掘り下げ、具体的な解決方法を考えていきます。
例えば、「今の仕事を続けるべきか不安」なら、なぜそう思うのかを考えます。同じように不安でも、「今の職場の人間関係で悩んでいる」と「仕事の内容がどうしても好きになれない」では、解決策が違うでしょう。
「今後の健康が不安」という場合、「健康診断で悪い結果が出た」のなら病院で相談したり生活を改善したりといった解決策があります。「身内にがんの罹患者が多い」のなら、生命保険にがん治療の特約をつける、定期的な健康診断を欠かさないといった解決策があるでしょう。
3. 時系列や優先順位などをつける
すべての不安を一度に解消することはできませんから、「1」と「2」で書き出した具体的な不安と解決策について、取り組む順番や優先順位を決めていきます。
取り組みやすいものより、最も影響が大きいもの、最優先で解消したいものから取り掛かるのがおすすめです。
4. 実行する
具体的な不安の内容と解決策が出揃い、実行する順番が決まったら、あとは実行するのみです。
不安の中には解消に時間がかかるものもありますし、解決策の中には取り組んでみたものの、あまり効果を感じられないものもあるかもしれません。自分に合っていないと感じたら「2」や「3」に戻り、別の方法を試してみてください。
膨れ上がる不安に対抗する方法は、今できることに集中すること。小さくても具体的な行動を起こすことができれば、「◯◯という対策をとっている」ことが自信につながり、不安が不安を呼ぶ悪循環から抜け出すことができるでしょう。
将来に不安を感じて行動する人・しない人
将来に何が起こるかは誰にもわからないので、ある程度不安があるのはごく自然なことです。ただし、将来の不安を抱えたとき、人は2通りに分かれます。ひとつは、将来に不安を感じたら、その不安を払拭すべく行動する人。もうひとつは、不安にとらわれてしまう人です。
不安にとらわれてしまう人の多くは、将来への不安を現実から逃避する言い訳に使っている状態にあるといえるでしょう。将来の不安について考えているあいだは、現実の問題から遠ざかることができるため、今やるべきことから目を背けるために、将来の不安に意識を向けているわけです。
この状態の問題点は、「不安で身動きがとれないから何もできない」「すべきことをしていないから不安が増す」「不安が増すと、現実から逃避したくなる」「現実から逃避しているために、将来への不安が増す」と、負のループが起きることです。
当たり前ですが、不安は何か行動を起こさなければ解消しません。健康が不安なら運動や食生活を改善すべきですし、お金がないのが不安なら収入を増やす努力をしたり、将来に備えて貯蓄をしたりしなければならないでしょう。
将来を不安に感じるのは自律神経の乱れが原因?
具体的な行動を起こしても将来への不安が消えない場合や、不安から体の不調を感じる場合は、自律神経の乱れが原因となっているかもしれません。
自律神経とは、呼吸器官や消化器官など、人が自分の意思で制御できない体の機能をコントロールしている神経のこと。交感神経と副交感神経の2つからなり、必要に応じて優位になる神経を入れ替えることで体を最適な状態に保ち、コントロールする役割を担っています。
交感神経が優位のときは、血管が収縮して血圧が上がり、体は活発な状態になります。反対に副交感神経が優位なときは、欠陥が緩んで血圧は下がり、体はリラックスした状態になります。
自律神経は、人が日中活動しているときは交感神経が、リラックスしているときや休んでいるときは副交感神経が優位になっているのが通常です。しかし、強いストレスを受けたり不規則な生活が続いたりすると、バランスを崩してしまうことがあります。
これが、「自律神経失調症」と呼ばれる状態で、不安や憂うつ、集中力の低下といった精神症状のほか、体のだるさや頭痛、冷え、ほてり、動機、しびれなど、体にもさまざまな症状が現れます。
乱れた自律神経を整えるには?
自律神経のバランスが崩れると、不安解決のために行動したとしても、不安感や焦りなどがなかなかなくなりません。投薬などで治療する方法もありますが、生活習慣の改善でもバランスを整える効果が期待できます。
なかなか不安が解消できない人は自律神経の乱れを疑って、次のような方法を試してみてもいいでしょう。
日光を浴びる
日光を浴びると、セロトニンの分泌を増やす効果があるといわれています。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、感情や気分のコントロールにも深く関わる神経伝達物質で、自律神経の働きを整える働きがあります。特に、起床から30分以内に、15~30分程度日光を浴びることを意識してください。
軽い運動をする
軽く体を動かすと、心臓から血液がたくさん送り出され、セロトニンが増加するといわれています。特に、ウォーキングやサイクリング、水泳といった、比較的長時間続ける有酸素運動が効果的なため、取り入れてみるといいでしょう。
毎日お風呂に浸かる
40℃前後のぬるめのお風呂に浸かると副交感神経が優位になり、心身がリラックスした状態になります。睡眠の質も上がるので、疲れをとる効果も期待できます。就寝の1~2時間前に、ゆっくりお風呂に入る習慣をつけてみてください。
深呼吸する
ゆっくりと鼻から息を吸い、ゆっくりと口から息を吐く深呼吸は、自律神経を整える効果が期待できます。不安を感じたら、深呼吸を3分程度繰り返してみましょう。
具体的な行動が不安解消のカギ
将来に対して漠然とした不安を抱いている人は多くいます。仕事のことや健康のことなど、自分の力ではどうにもできないと思うこともあるでしょう。
しかし、具体的に何が不安なのか掘り下げていくことで、解決策が見いだせるはずです。不安でがんじがらめにならないように自分と向き合って、小さなことから解決していきましょう。
不安のあまり体調を崩したり、解決策をとっても不安が続いたりするようなら、自律神経の乱れを疑ってみることも必要です。生活習慣を改善したり、医療機関を頼ったりして、不安な気持ちを解消するようにしてください。
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