少額からでも資産運用は始められる?初心者におすすめの積立投資

「資産運用に興味はあるけど、お金がないから無理」とあきらめていませんか?投資信託協会が毎年行っている「投資信託に関するアンケート調査」では、投資信託を利用しない理由の上位には、必ず「まとまった資金がない」が入っています。資産運用を始めるには、「まとまったお金が必要」というイメージは強いかもしれませんが、そうとも言いきれません。
今回は、少額から資産運用を行う場合におすすめしたい、積立投資について解説します。

少額で資産運用を始める際の2つの心得

資産運用の方法はさまざまですが、まずは覚えておいてほしいことがあります。まずは、少額から資産運用を行う場合の心得を2つご紹介します。

余裕のあるときに行う

資産運用は「まとまったお金ができたら」と考える人は多いですが、少額であっても使い道が特に決まっていない、余裕資金ができたときに始めてみることをおすすめします。
1万円程度でも始められる資産運用の手法はたくさんあります。普段は1万円程度でも、ボーナスや臨時収入があったときなどに、増額して預け入れたり購入したりすることもできるでしょう。自分のペースで資産運用を始められますし、まずは体験してみることが重要です。

ルール化する

「資産運用にかける時間がない」「一喜一憂してしまう」といったことでは、資産運用は長く続けられません。できるだけタイミングと金額を事前に決めておき、機械的に資金を資産運用に回すことをおすすめします。
初心者が資産運用のルールを作るのは簡単ではないかもしれませんが、「積立投資」を行うことで、自動的にルールに則った運用が可能です。積立投資は、手続きをしたら自動的に口座から資金が引落とされ、資産運用ができます。

積立投資の2つの特徴

積立投資の特徴は、「自動購入」と「一定金額購入」です。この2つの特徴は、「投資を続けやすい」こと、一定口数購入と比べて「安いときにたくさん買える」というメリットにつながります。

自動購入

投資を始めると、どうしても市場の値動きや、自分が投資した資産が儲かっているのか、損をしているのかなど、資産価値の変動が気になってしまうものです。運用がうまくいかないときには、「投資などしなければ良かった」「やめてしまおう」と思うこともあるかもしれません。
しかし、決まったタイミングで自動的に投資するようにしておけば、投資は自動的に行われ、継続されます。結果的に、意識していなくても長く投資を続けられるでしょう。

一定額購入

毎月投資する金額を一定額に決めておけば、投資先の資産価値(投資信託なら基準価額)が下がっているときは、購入数が多くなります。反対に、投資先の資産価値が上昇していれば、購入数は少なくなります。
このように毎回一定金額を投資し続ける方法は「ドルコスト平均法」と呼ばれ、代表的な積立の運用方法です。積立投資を開始してから基準価額が値下がりした場合、安いときにたくさん買えることで、毎月一定の口数を購入する方法より、平均取得価格を引き下げる効果があるといわれています。

値動きのあるものに投資をする場合、人間ですから、投資先の資産価値が上昇したときに「高くなったから」と買うのをためらったり、「早く買わないと!」と焦ったりすることがあります。下がった場合にも、不安になって買うのを見送ったり、「これはチャンス!」と飛びついたりすることも。しかし、積立投資であれば「自動購入」「一定額購入」によって、そのような値動きによる売買の判断をする必要はありません。

●積立投資についてはこちらの記事もご覧ください。
積立を活用した資産運用をはじめるなら要チェック!

積立投資の注意点

投資先の資産が将来上昇するのか、下落するのかは誰にもわかりません。そのため、右肩上がりに資産価格が上昇する場合は、積立よりもまとめて投資をするほうが結果的にお得な場合があります。反対に、右肩下がりに下落する場合は、たとえドルコスト平均法で安いときにたくさん買えたとしても、含み損となってしまいますから、いったん投資を止める判断が有効な場合もあります。

このような上下一方通行の値動きをする場合、積立投資のメリットは必ずしも有効とはいえない場合もあるのです。

●投資のリスクについてはこちらの記事もご覧ください。
投資にはリスクがある!覚えておきたいリスクの種類と軽減方法

積立投資で大切なこと

積立投資で大切なことは、「先取り」と覚えておいてください。
例えば、給料日が25日だとしたら、積み立てる日をその日に近い26日や27日に設定しておきます。まず資金があるうちに、先取りして振り分けてしまえば、残った口座にある資金は、運用を意識する必要はありません。

少額からでも資産形成のために、積立投資を活用しよう

積立を活用した投資は、決してリターンを最大にする方法ではありません。購入した直後に投資した資産の価格が大きく値上がりした場合には、「もっとたくさん買っておけば…」と思うときもあるでしょう。
しかし、投資先の将来の値動きがどうなるかを知ることは不可能ですし、右肩上がり、右肩下がりの値動きも、あくまでも後で振り返ってわかること。投資先の資産の変動に左右されることはありますが、少額で投資することをメリットと考えて、一度に大金を投じるよりも少額でコツコツと長く続けることをおすすめします。
自分に無理のない方法で、まずは資産運用の第一歩を踏み出してみませんか。

 

執筆者プロフィール

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