自給自足とはどんな生活?できるところから始める自給自足のすすめ

近年は、スローライフへ憧れる人も増えたことから、「自給自足」の生活が注目を集めています。自給自足とはどのような意味で、実際にはどのような生活様式のことなのでしょうか。

この記事では、自給自足とは具体的にどのようなライフスタイルを指すのか解説します。また、自給自足生活の例や、手軽に始めやすい「半自給自足」のポイントなどについても見ていきましょう。

自給自足とは?

自給自足の生活とは、必要な物資をみずからの力だけで生産するライフスタイルのこと。
農業や畜産、釣りなどにより、食料生産だけ自給するスタイルもあれば、太陽光発電や井戸水などの利用によって、ライフラインも自給する生活様式もあります。また、衣服や雑貨も自分で用意するケースもあります。

現代において、生活に必要なすべての物資を自給することは難しいため、自給自足の生活といっても部分的であることがほとんどでしょう。そういった部分的な自給自足については、半自給自足と呼ばれることもあります。
近年は、リモートワークを導入する企業が増えたこともあり、半自給自足のスローライフに憧れ、都心から田舎へ移住する人も増えつつあります。

できる範囲から自給自足生活を始めよう

急にあらゆる生活物資を自分でまかなう自給自足生活は、先程もふれたように現実的ではありません。自給自足することで生活費が抑えられると考える人もいますが、自給自足生活を送っても、家や土地の維持費や税金は発生しますし、天候不良や災害などで作物が育たなければ、食べる物がなくなってしまいます。まずは、自分のできる範囲で自給自足生活を始めてみることがおすすめです。

自給自足生活のポイントは、「足るを知る」「自分でできることは自分で」の精神をベースに、少しずつライフスタイルを変えること。ここでは、初心者の人でも始めやすい、自給自足の方法をご紹介しましょう。

家庭菜園や市民農園で野菜を作る

自給自足という言葉から、自分で野菜などを生産する生活をイメージする人は多いのではないでしょうか。あらゆる食品を自分でまかなうことは難しくても、野菜など自分で作れそうな物をピックアップして、家庭菜園で実際に育ててみることが、自給自足生活への第一歩です。
例えば、青じそや三つ葉、葉ねぎなどの薬味類は、プランターで比較的簡単に育てられる物が多く、初心者の人にもおすすめです。より広いスペースでさまざまな野菜や植物を育てたい場合は、市民農園を借りるという手も。自治体から借りられる畑なら、手頃な価格で利用できます。農作業に必要な道具や水道を共有できるところも多く、費用も抑えられるでしょう。

生ゴミを堆肥に変えるコンポストを行う

コンポストとは、コンポスターと呼ばれる容器に生ゴミを入れて熟成させ、微生物の働きを活かして分解し、堆肥に変えるというものです。コンポスターには、容器に生ごみを入れて放置する物、米ぬかなどを混ぜて発酵させる物など、種類はさまざまです。においや設置場所に注意する必要はありますが、中には電動で処理するタイプもあり、その場合は室内でもコンポストを行うことが可能です。
自家製の堆肥には、植物の生育に必要な栄養素がたくさん含まれているため、家庭菜園やガーデニングに活用できるでしょう。

必要な物だけ厳選して買う

生活に本当に必要な、最低限の物資だけを厳選して買う心掛けも、自給自足生活には欠かせません。無駄な出費と、保管に必要なスペースや管理の手間を省くことにもつながります。
「欲しい物を買う」から、「必要な物を買う」と考え方を変えていくことが、最低限の物資で暮らす、自給自足生活の第一歩といえるでしょう。

太陽光発電システムや蓄電池などを利用する

電力を自給自足したい場合、太陽光発電システムと蓄電池を利用することになるでしょう。日中は太陽光によって発電した電気を使いつつ、余ったエネルギーは蓄電池に貯め、夕方以降は日中に蓄電池に貯めておいた電気から優先して使います。
初めに機器をそろえて設置する手間と費用はかかりますが、自分で電力を生産でき、環境にも貢献できる方法です。

自給自足の体験施設を利用する

日本各地には、自給自足生活を体験できるさまざまな施設があります。農業体験や畜産体験ができる施設、自給自足のための技術を学ぶワークショップなどを利用して、まずは自給自足生活をイメージしてみるのもいいでしょう。

半自給自足生活からスタートすることがおすすめ!

自給自足生活を実践するとしても、農業などによって食料をまかなえるまでには時間がかかり、さらに生活に必要なすべての物資を自給することは難しいです。そのため、自給自足生活を送ろうとする場合でも現金収入は欠かせません。

実際、自給自足生活を目指す多くの人が、今の仕事を続けつつ家庭菜園や太陽光発電などの自給システムを取り入れる、半自給自足型の生活からスタートする傾向があります。できる範囲で自給自足を実践してみて、自分の理想とする自給自足生活を目指してみてはいかがでしょうか。

 

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